salaryman_politicsのブログ

組織で働く男の心理・政治学

何が正しいかが理解できない上司

企業という組織の中で、必ずしも頭の良い人間が昇進しているわけでもない。

 

むしろ、自分の頭で考える能力のない、ただのイエスマンだからこそ、上の人間に気に入られて昇進することも多々ある。

 

過去に一度、そのような人物(仮にAとする)の部下として働いたことがある。

 

このAという人物だが、前に出していた指示をコロッと180度覆すということがたびたびあった。

そこで、なぜそうなったかの話し合いをしたが、仰天した。

 

A「上からの指示だ」

私「それが明らかに間違っている時は?」

A「関係ない」

私「それはおかしくないですか?」

A「仕方が無い」

私「ちょっと質問を変えます。たとえば業務部本部長(ナンバー2)からの指示がきていた、その後にCOO(ナンバー1)から逆の指示が来た。どうします?

A「COO(ナンバー1)からの指示に従う

私「最初に指示が来た業務部本部長(ナンバー2)に確認は取らない?

A「関係ない」

ここで私は、Aという人物は自分が何をしているかまるでわかっていないのだと確信したが、念のため最後に質問をした。

私「上司にそこから飛び降りろといわれたら、飛び降りるのか?」

私は会議室の41階の窓の外を指差した。

A「。。。。」

 

Aは自分の仕事に関する判断基準をほとんど持ち合わせていなかった。

自分で業務をしたことが無いのも関係していたかもしれないが、Aの中では単純明快だったのだろう。

上司、それもより上にいる上司からの指示が絶対なのだ。

 

私は思った。自分の頭は使わないのか、と。

 

まるで共産主義国の新任官僚が目の前にいるようだと思った。

 

Aのような人物は、自分の頭で考えるということをしない。

ただ盲目的に上の指示に従うだけのロボットのような人間なのだ。

そして、頭を使わないから何が正しいかを理解できない。

そもそも理解する気も無い。

何を言っても無駄だった。

 

こんな人間の下で働き続けるなど、できるわけない。

 

そこで私は、(ここが企業内で動くときの大事なポイントだが)社内の産業医や、業務上で関係する別の部署の同僚や上司の立場の人間に、この事態を訴えた。

 

決して、Aの更なる上にいる上司にAのことを訴えるのではなく(そんなことをしても、そもそもAはイエスマンとして上司に気に入られ引き立てられた人物なので、Aの配置を見直すどころか、自分のほうが消されてしまいかねない。)、まわりを味方につけ、周囲から徐々に固めていったのだ。

 

結果的に、違う部署から声がかかり、自分は晴れて、社内異動となった。

それも、Aの下にいたときよりも、良い待遇で。

 

その後、このAという人物は、その地位からはずされ、晴れて降格となった。

 

正しく動けば、正義が勝つことは可能なのだ。